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「オットー・エル・ユグドラシル」 ユグドラシル帝国第12代皇帝。 開祖バルバロッサの再来と謳われる戦上手であり、幾度に渡る親征を行った。 11代皇帝ヒルデブランドとその寵姫の一人ガフラーヤナの子として誕生。 妾の子として産まれた彼は、嫉妬深い正妻の怒りを買うことを恐れた父の手により信頼に足る忠臣に預けられ、 その忠臣フリードリヒ・イェーガーの手によって出生の秘密を隠したまま、オットー・イェーガーとして養育される。 オットーが士官学校を首席で卒業し、ユグドラシル海軍に入って2年後。 彼の人生に大きな影響を与える出来事が起きる。 ヒルデブランド帝がとうとう正妻との間に子をなさぬまま、その色欲を尽くした生涯に幕を閉じたのである。 突然の皇帝の崩御により、宮中には大きな混乱が生じた。もっとも、跡継ぎがいなかったからではない。 問題はむしろその逆であった。 なんと、ヒルデブランド帝の子を名乗る人間が、次々と現れたのである。 先帝の放蕩生活が産んだ「ヒルデブランド帝の変事」と呼ばれたこの珍事は、 帝国貴族や軍閥の対立に拍車をかけ、あわや皇帝候補を抱えた有力者同士の内乱に、というところまで進展する。 しかし、これを憂慮したフリードリヒ公の活躍とオットー自身の才覚により事態は収束し、 帝歴256年、オットーは第12代皇帝の座につくこととなった。 だが、ようやく混乱を収め戴冠式へと向かう新皇帝を待ち受けていたのは、 さらなる混迷を極めた戦いだったのである。 アースガルズ戦役と呼ばれたその戦乱に勝利した彼は首都に凱旋し、人々は若き英帝を讃えた。 こうして最初の親征を終えた彼はその後度重なる内乱を収め、その武名をテオゴニア大陸全土に知らしめる。 このように輝かしい戦歴を持つオットー帝であるが、内政の場においても同じ耀きを放っていたわけではない。 彼はまさしく武人であり、敵はもちろん、味方、そして自身にも公正厳粛な態度をもって接した。 これは騎士としては美徳であったが、政治家としては欠点にしかならなかったのである。 それは、神政アースガルズ首長国への苛烈な戦後処理や 政敵となった門閥貴族家の解体といった形からも見て取れる。 そもそも、オットー帝の耀やかしき武勲である8度の親征も、 出兵のはるか以前の段階で政治の場で解決できた問題ばかりである、と指摘するものすらいるのである。 しかし、オットー帝の強権的な武断政治はヒルデブランド帝の時代に乱れに乱れた政治形態を建て直し、 またオットー帝によりひずみの生じた内政はオットーの息子ガノッサによって立て直されたことから、 この親子をして「帝国中興の祖」と崇めるものも多い。 そして、第一次文明戦争の最中に病没した彼が生きていたならば、 きっとソレグレイユなぞ撃退していたのだ、という声すら上がるほど、 オットー帝のユグドラシルでの名声は強いのである。 era3 ユグドラシル 人名
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《スエラ/shelweak》 寒冷地域にある弱小単独国家。 極寒気候、温度変化が極小の地域のために大気循環がかなり弱く、ウイルスも殆ど蔓延しなかった。 しかし、観測機械などの消滅、利用不可能化などによって取り残された地帯となった。 食物はかなり少なく、人の上限数もかなり低い。 近隣の針葉樹の侵食と戦い続ける民族が住んでいる。主要産業は無し。天然資源は無し。 名前の由来は現地住民の使っている言葉で、『硬い』『冷たい』より。 shelweakと表記されるが発音はスエラ。 『私は失望した。捜し求めていた土地は確かにあった。あの忌々しい苔の人は居らず、空気は鮮烈だった。 しかし、なんだ、この有様は。獣の慟哭が聞こえる。ここを去ろう。 ここはもう人間の住んでいる場所ではない。動物としての人しか、住んでいない。 ――おお、悲しき旅よ。』 ―――探検家ゴッヘルザッホの手記より era2 地名
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目占女(マラノメ) 嘗て……日本という国が成立する以前の話。 地方に存在した一つの小さな「クニ」には、ある小人の一族との交流があった。 そのクニは、小人の魔法技術によって採掘される鉱物を精錬して武器と為し、 これを装備した兵によって外敵の侵入を打ち払っていた。 小人は、技術供与の見返りに安全と食料を得た。 クニは、強い武器と扱いやすい農具に支えられてますます繁栄していった。 そんな中、ある小人の男と人間の女が恋に落ちた。 二人は周りに祝福され、やがて結ばれ、一人の女児を成した。 それが、この目占女(マラノメ)だ。 彼女は、人と小人の両方の血を引いているからか、 神憑りとして『白鱗永身神(シラウロコノナガミノカミ)』という神と交信する能力と、 一族の得意とする大地に干渉する魔法を自在に操る才覚を併せ持っていた。 その力は当代に並ぶ者は無く、クニは彼女を長に盛りたて、崇め奉り、 いつしか彼女自身が一柱の『碧鉄打小背身神(アオガネウツサシロミノカミ)』という神として 高次の存在へと昇華していった。 そのクニは、日本を統一したヤマト王朝によって併合され、 彼女もその影響から矮小なものとして貶められたが、 存在そのものは人と神の間に揺れながらまだ何処かにあるという。 era1 人名
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imageプラグインエラー ご指定のURLはサポートしていません。png, jpg, gif などの画像URLを指定してください。 『喪失』 レオナルド・ティフリットの作による短篇小説。彼の作品群の分類の中では後期のものとされている。 住人の影だけが彷徨う黄昏の町を舞台に、一人だけ実体をもった少女がどこかへ行こうとするのを 語り手(それが誰なのか、という説明は最後まで無い)が必死に呼び止めようとする、というストーリー。 特徴的な手法として文章に一切の固有名詞が用いられておらず、主語の使用も極端に少なくなっている。 結果、文章全体が不安定なものとなっており、その為に読者は一種異様な読後感を受けることとなる。 この手法は作者の同時期の作品の特徴でもあり、彼の小説の幻想的な雰囲気を高める働きをし、 彼の後期作品の人気を高める一つの要因ともなっている。 ちなみにこの手法については作者が狙って行ったもの、つまりは技術(テクニック)に過ぎないという意見と、 このような文体となったのは、作者であるレオナルドの執筆時の不安定な心理状態に原因があるとする意見の2つがあり、 未だに結論は出ていない。 era3 ソレグレイユ 物語
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真理解明の魔眼/Reading Wahrheiter-リーディング・ヴァーハイター- 目にしたものの中に隠された真理を見抜く魔眼……という石神学の厨二設定であった言葉。 しかし、現在この言葉が指し示すのは、『世界線の変動を察知する』石神に秘められた能力のことだ。 元来、世界線の変動に伴って、内部に内包される人間という要素も 変動先の世界に合致するように書き換えられる。記憶も同じことだ。 だが、リーディング・ヴァーハイターを持つ石神は、 変動前の記憶を保持したまま世界線を移動することが出来るのだ。 但し、変動先の世界線に於いて、リーディング・ヴァーハイターが発動する以前の記憶を石神は認識することができない。 この能力の存在に石神が気付いたのは、次元デバイス8号機『無線レンジ(仮)』を使用し 過去へのメール(Tメール)を送信したことで世界線が変動したのがきっかけであった。 世界線変動によって魔眼が発動し、周りの状況が変わって過去の記憶にも齟齬が生じた。 これを皮切りに、唯一変動前の世界を知る石神は、変動後の世界に於いてもTメールの実験を繰り返し始めた。 神をも冒涜する、偶然の産物を使って。愚かさ故に手にした、奇跡の技術に酔いしれて。 それが、どんな事態を招くことになるかも知らないで。 era1 現象
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【Real Image Neutronized Generator】 通称RING(リン)。ソフトウェアバージョンは3.2.3. 製造者秘匿。 製造目的は「人間との円滑なコミュニケーションを行えるA.I.およびそれを搭載する人型機械」 最高出力で700馬力。エンジンは電子分解による熱を動力として動く。 近年、『紅き歌姫』が製造された為、 『紅き歌姫』の親に当る『歌姫』を製造した研究所が再調査されることとなった。 その際、『歌姫』の製造者の隠し部屋から発見された『ほとんど完成された歌姫』である。 そのクオリティは『歌姫』に負けず劣らずの出来栄えだが、やはり心の開発は不可能だと思われた。 しかし、彼女のメモリーには『ココロプログラム』のデータが刻まれており、 彼女は心を起動出来ないだけという状態。 もしココロプログラムを起動してしまえば、 彼女のプログラムは破壊され、もう戻ることはなくなるのだろう。 ちなみに、彼女の起動に成功したのは発見されたその瞬間のみで、未だに彼女はスリープモードを脱していない。 era2 era3 ソレグレイユ 技術
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深窓への招かれざる道化 ソレグレイユのとある住宅街を少し外れた丘の上にその屋敷はある。 このあたり一帯の土地の大地主である資産家の屋敷で、 政界にも顔の利く主が何人もの奉公人を召抱えて住んでいる。 屋敷の主には年頃の娘が一人いる。 身体が弱く幼少の頃より屋敷の敷地から出たことはほとんどない。 ――世間知らずのお嬢様は、さぞ容易く手篭めにできよう―― 有名議員の御曹司、名の通った病院の院長の倅、大企業の跡取り息子、 果ては彼女の行動を監視し屋敷のどの通路を通るか割り出し、 伸びだした木の枝や梯子を使って手近な窓から彼女を口説きに来た街の二枚目。 これまで何人もの男が邪な心で彼女の下を訪れ、そのまま敢え無く撃沈していった。 父からの教えでどんな相手が危険かだいたい聞かされていたのもあるが、 目を見れば相手がどんな人間か察しが付いていた。 最初こそ、多様な手段を講じて近づく男たちの軽薄さに軽蔑しすぐに追い返していた彼女だったが、 今となってはそんな姿がむしろ滑稽と、すぐには振らずにさまざまな『お願い』を聞かせ、 時間を掛けて楽しんでいる。 彼女にとって自分を妻に迎えようと必死な男たちは、滑稽なさまを披露し人々を笑わせるピエロのようで 薄い色合いの人生に細やかな彩りを添える娯楽のようなもので、一人ひとりが玩具なのだ。 era2 era3 ソレグレイユ
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《霊獣/Divine Beast》 野生の獣や魔物が永い年月をかけてマナを体内に蓄積していった結果、 その魂が"星の命"と同調し、《精霊》に近しいモノへと変質した存在。 周囲のマナと半ば融合した存在であるため、自らの領土の内であれば、 自在にその身をマナに変換し、任意の箇所で再構築することや、 その意志に従って大魔術規模の現象を引き起こすことも可能である。 人類側からは「土地のヌシ」や「守り神」等と呼ばれることもあり、 地域によっては旧態の神の顕現、あるいはその御使いとして信仰の対象となっている。 元が通常の生物である分だけ、"世界の意志"そのものの具現化である《精霊》よりは 人類との会話・意思疎通が容易ではあるが、変質してから間もない「若い」個体は獣としての本能が強く、 年を経た「古い」個体は"世界の意志"との同調率が高いために、その行動原理や倫理観は人間と大きくかけ離れており、 『共存』することは《精霊》よりも困難であることも少なくない。 また、中には己が得た"力"を楯に、近隣に住む人類種に対して貢物や生贄を要求するものも居り、 そうした個体は「荒神」や「祟り神」として怖れられ、 中には「邪神」としてや教会や協会の討伐対象とされるものも存在する。 era2 era3 現象 種族
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意志を持つ傀儡 霊核を宿らせることで、既存の物質を設定通りに操ることができる傀儡魔術。 この魔術によって造られた使い魔は、極稀に術者の意識を逸脱した、命令以外の行動をとることがある。 昔から、人間に近い造形の人形には魂が宿りやすいと云われているが、 これも恐らくは同じ現象なのではないかと思われる。 事例はいくつもあるが、この現象については未だ解明しきれていない部分が多く、 一説には高密度のマナが、傀儡の中にある術者が命令の為に注ぎ込んだ魔力と反応し 複雑な命令の延長として自立、意志を確立出来たのではないかと言われている。 その後の処置として、大半の術者はこれを自らの反乱分子と判断し、魔力供給を断つのだそうだ。 『「おはよう、ミア。朝食ができてるから早く下りておいで。」 「…。」 今朝起きたら、サニ―がそう話しかけてきた。私は急用以外では自分から話しかけるなと設定した筈なのに。 そういえば、複雑な命令を受けた傀儡が、稀に勝手に動きだすという話を聞いたことがある。 でも、いつもやらせている家事や助手の仕事もちゃんと聞くし、前より気が利くようになってるし、まぁ別にいっか。 何かあったら供給止めちゃえば良いらしいし。』 ―――オールグリーン研究家ミアの日記より era2 era3 ユグドラシル 技術 現象
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御用忍者・改(あらため)さん 狐の獣人の中には火属性のマナを利用した幻惑の魔術を得意とし 自らも人の姿に化け、人間社会に入り込む器用な者が現れる。 改さんは、久平の歓楽街で遊郭屋敷の一室を間借りしている獣人で 昼間は厄介になっている遊郭の娘に手を出したり、行き付けの飲み屋で開店前から酒を掻っ食らっては やれ店の娘に手を出すな、やれ付けを払えと、昼間の歓楽街を騒がせている。 そして夜になると塒を颯爽と飛び出し闇夜に潜む悪を挫く『御用忍者』を名乗り 屋根から屋根へ、塀から塀へ、闇から闇へと暗躍する、云うところの義賊をやっている。 ある所は民から巻き上げた金で私腹を肥やす悪代官を懲らしめ金を取り返し、 またある所は借金の形に連れて行かれたうら若き娘たちを見事救い出し、 またまたある所では、自分をお縄に付けようと追い回す御奉行から逃げ回り、と 夜の街を騒がし民衆から熱烈な支持を得る存在となった。 そんな彼の夜の顔を知るのは現在、屋敷の女将と行き付けの店の店主のみである。 なぜこんなことを隠れてやっているのかと聞かれれば、 彼は『ここの人たちが好きだから』と答えるだろう。 世に蔓延る悪を捕えるはずの奉行がまるで役に立たず、 人々の不満や不遇が正されないのならば、 無能な御上の代わりに俺が悪を懲らしめてやろう。 時に奉行や本職の御用聞き達から追われる側となる彼が『御用忍者』などと名乗るのは、 本当の意味で民衆を助けていない彼らへの皮肉なのだ。 era2 era3 久平 人名